うんざりする女性

他臭症・自臭症・口臭無頓着症

社会生活で口臭を訴える人たちはつぎの3群に分類することができます。

1、他臭症=現実にいくらかの日臭があり,周囲の人にうながされて,歯科治療のついでなどに口臭の治療を希望するタイプの人たち。

2、自臭症=口臭はむしろ少なく,あったとしても正常程度であるにもかかわらず,他人の態度や素振りから, 自分の呼気に悪臭があると確信し,自発的に治療を申しでるタイプの人たち。

3、口臭無頓着症二人一倍顕著な口臭を放散しているにもかかわらず,そのことをまったく意識していないタイプの人たち。

 

②の自臭症のタイプを, さらにくわしく分類をして,まず自臭症の前段階といえる人たちを`口臭心配症″と呼んでいます。

ついで,本人のパーソナリティーのちがいによって`口臭心身症″と`口臭神経症″とに分けて,それぞれのタイプに合わせた治療をおこなっています。

心身症の人は,「人がよく,話がわかる, 自罰的」であるのに対して,神経症の人には,「神経質,他罰的, とらわれ」があるなどのちがいがあります。

治療する医師の立場としては,心身症の患者さんは,病状の説明についても納得が早く,治療にも協力的で治りやすいといえるようです。

それに対して神経症の患者さんは,症状の存在(口臭)を確信しており,医師の説明に対してもなかなか納得せず,ガンコで固執的, 自己中心的なところが見られるといった特徴があります。

 

悪臭をまきちらしても平気な口臭無頓着症の人びとも

自臭症の人は、他人に対して気づかいをしすぎるタイプに多いものです。そのため、口腔もきれいで、さしてにおいがないにもかかわらず、「自分の口臭がほかの人をひどく不快にしている」と、立ち直れないくらいに思い悩んでしまうのです。

ところが、こうした自臭症の人とは正反対のタイプもいるのです。それは、口臭の存在をいっこう気にせず、人に毛嫌いされようが平気で、呼気悪臭をまきちらしている人びとです。このタイプは″口臭無頓着症″と命名されています。

口臭無頓着症の人たちも、じつは自臭症の人たちとまったく同じ理由から、「口臭は、自分では判断ができない」ために、悪臭をまきちらしていることに気づかないでいるのです。

口臭に対する知識がないため、ひとり思い悩んで自臭症になるケースが多い

自臭症の人は、生理的口臭を他人から指摘されて、「自分には、あの不快な口臭がある!」と思いこんでしまった例が多いものです。

たとえば、ある高校生D君が、朝、家庭で起床時口臭を指摘されたとしましょう。

朝寝坊したので歯をみがいただけで登校したところ、午前中に、友人から「口がくさい―」とつづけて指摘されたとしたら― そして翌日にも……

D君が、生理的口臭や、歯垢や舌苔が口臭の元凶であるという知識をもっていなければ、「歯みがきをしてきたのに口臭がするのは、生まれつきの体質にちがいない」と早合点してしまうことにもなりかねません。

こうして、ありもしない自分の口臭にとらわれて悩む、自臭症が発症することになるのです。

体臭のなかで, とくに日本人に嫌われているものに衣服を通して発散するわきが(腋臭)があります。

わきがは,皮脂腺が変化したアポクリン腺から分泌されるにおいで,思春期とともに活動をはじめ,性的に成熟する30歳代でピークとなり, しだいに衰えていくため,哺子L動物の性フェロモン(誘引物質)の製造元であるとも考えられています。

人間のアポクリン腺の基本的なにおいのひとつとして, トリメチルアミンが分離され,それが人間のフェロモンではないかといったことも推察されています。`魚くさい″においです。

アポクリン腺は,腋の下や外陰部,肛門のまわりなどに分布していますが,人種や種族によっても発達状態にひじょうに差があります。

欧米人の約30%, 日本人の約1%にわきががあるといわれています。また,腋の下のアポクリン腺と耳垢とのあいだに明らかな関連があり,耳垢がやわらかく,粘着がある人はアポクリン腺が発達しており,発達していない人は乾いていることが明らかになっています。